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『保険情報』 販売技術と販売活動

 1991年から4年にわたり保険業界新聞である週刊『保険情報』で連載し再掲載のご要望が多い長編コラムです。今回、読者からのご要望にお応えし、ステップメールマガジンとしてお届けします。ご購読はWeb保険情報からお申し込み下さい。

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販売技術と販売活動 (目次を見る

内容

1991年から4年にわたり保険業界新聞である週刊『保険情報』で連載し再掲載のご要望が多い長編コラムです。今回、読者からのご要望にお応えし、ステップメールマガジンとしてお届けします。

執筆者

平野 浩

(株)イー・メディア 代表取締役

慶應義塾大学経済学部卒業後、明治生命保険相互会社に入社。

営業スタッフ部門での経験が長いが、1985年より情報システム部門に転じ、ITを営業に応用・活用する業務に従事。1998年定年退職後、日刊メールマガジン「エレクトロニック・ジャーナル」を開始、現在も執筆中。

2000年3月に(株)イー・メディアを設立。

生保業界で唯一人といわれる販売理論の研究者でもあり、ポケコンをいち早くセールス活動に取り入れた実践者でもある。

発行人

株式会社 保険社

カテゴリ

ビジネス

配信回数

163回 (目次を見る

発行間隔

申込翌日から1日1通

料金

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特記事項

この記事は1991年から4年にわたり週刊『保険情報』紙上に連載されたものです。記事内容・情報は掲載当時のものです。

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販売技術と販売活動 目次

NO. タイトル
1

●セールスマンの二重の不安

 仮にあなたが生保セールスマンになったばかりであると仮定しましょう。とにかく仕事を始めなければならないわけですが、一体何をやりますか。
 最初に頭に浮かぶのは「どこへ行こうか」ということです。販売する商品は生命保険であり、知識は一応持っているとします。
 行くところはどこにでもあるような気もしますし、全然ないようでもあります。
 親戚や知人のように、知っている人のところに行く …

2

●訪問は怖いものである

 「訪問恐怖」ということばがあるように、セールスマンにとって訪問するということは非常に「怖い」ものです。この場合たいせつなことは、その訪問対象を知っている人であろうが一律に「怖い」ということです。
 いや、むしろ、知っている人のところへ訪問する方が知らない人のところへのそれよりも怖いというセールマンさえいるのです。商売抜きの訪問であれば何でもなく訪問できるのに、「保険を勧める …

3

●おかしがちな3つの間違い

 男子の生保セールスマンだけを養成している機関があります。先日、その機関の幹部の人と話をしました。
 その幹部の最大の関心事は保険がいかに有利であるかをお客に知らせる話法なのです。とくに相続税など税金にからんだ話法です。
 パソコンを使ってデータを処理して提案資料を作成するのですがその資料の内容が自慢であり、自信があるようなのです。そしてこれさえあれば保険はいくらでも売れると考 …

4

●再び「ガードレール」論

 前回、生命保険の本質は「暮らしのガードレール」というキャッチフレーズであらわされると述べました。このことは生保セールスを考える場合、重要な前提となりますので、少し詳しく述べることにします。
 ガードレールは道路において危険な場所に設置されています。危険な場所とは、それがなければ池や谷などに車が飛び込んで、大事故になる恐れがある場所のことを指しています。
 しかし、事故が起 …

5

●人生には2つの危険がある

 生保セールスマンは、生命保険の本質にふれる話を2つ用意しておく必要があります。
 一つは「早死にする危険」に関する話です。一般的にいうならば「家族保障の話」ということになります。しかし、生保セールスマンはもうひとつ生命保険の本質にふれる話を持つ必要があるのです。
 それは「長生きする危険」に関する話です。一般的にいうならば「老後保障の話」ということになります。
 これら2つ …

6

●老後準備資金の特殊な性格

 老後の資金金づくりは、人生における他の資金づくりに比べて次の3つの特質を有しています。
 第1は、将来の貨幣価値に見合う必要な資金の額が確保できなければならないということです。
 老後の資金は将来の資金であり相当早い時期から準備しておくべきものです。それだけに将来の貨幣価値に見合う十分な資金である必要があります。
 第2は、自ら運用する必要のない手のかからない資 …

7

●「説明」と「話法」との違い

 生保セールスマンは家族保障にせよ老後保障にせよ、生命保険の本質に触れる話を持つ必要があります。しかし、この話は現在どの生保セールスマンでもやっている設計書による特定の生命保険プランの話とは別ものであり、切り離して考えるべきです。
 それは既に説明した「生命保険は人生のガードレールである」といった生命保険の本質に触れる話であり、生命保険の重要性を訴える話です。そこで、便宜上こ …

8

●人生のガードレール論の背景

 この連載の冒頭で、セールスには「どこへ行こうか」と「どのように勧めるか」という2大テーマがあることを指摘しました。「どこへ行こうか」は「活動」の問題であり、「どのように勧めるか」は「技術」の問題です。
 そして、セールスマンの多くは「活動」よりも「技術」寄りに物事をとらえる傾向かあるが、「活動」寄りにとらえた方がセールスマンにとって有益であることを、なぜそうなのかという理由 …

9

●「話」で行き先は拡大するか

 セールスマンが[人生のガードレール論]の話を一応持っているとしましょう。これはセールスマンが「どのように勧めるか」について基本的なものを既に持っていることを意味します。
 このように、行って話すものがある場合、セールスマンはそれを誰かに話そうとします。話についての自信の強さと比例して話そうという意欲が湧いてくるのです。
 「何はともあれ話だけでも聞いていただけませんか。そのう …

10

●毎月3000枚の資料を機械作成

 前回、D生命のアイデア『朝刊情報』をご紹介しました。N生命の冨田さんのチラシは自分で考えたアイデアですからお客に対してセールスマン自身を強くアピールできます。『お富さんのちょっと立ち話』という見事なネーミングがセールスマンの名前を強く印象づけることができるからです。
 しかし、『朝刊情報』の場合は全社でやっていることであり、よほど考えないとセールスマンの名前の印象は薄くなり …

11

●セールスとは提案である

 現代の顧客が生保セールスマンに求める第1の要望は、「リード型でないこと」であることを前回述べました。「リード型でないこと」とは、加入するかどうかは自分で決めるというお客の意思の表れであるとみることができます。生命保険に加入するのもひとつの買い物ですから、買い手側が意思決定するのは当然のことです。
 それでは生保セールスにおけるセールスマンの真の役割とは何なのでしょうか。 …

12

●お客の信頼を獲得する方法

 セールスマンがお客に「リード型」と思われないようにすることは、実は正しい生保セールスを考える重要なポイントであると思います。しかし、このことに忠実であろうとすればするほど、現在行われているセールスとはかなり違うかたちになってきます。
 これについては、生保セールスを考える一つの切り口として後から詳しく取り上げていきますが、今回はお客が望む他の2つの要望について考えてみます。 …

13

●パソコン導入がペイする条件

 現在ではパソコンで設計書を作成するのが当たり前になっています。これによって生保セールスマンの設計書作成の作業的負荷が大きく軽減されたことは確かです。しかし、パソコンがこのレペルで使われている限り、本当の意味で顧客の要望に応えることはできないでしょう。
 高コストのコンピュータの導入がペイするかどうかのポイントは次の22つのことが実現できるかどうかにかかっています。 …

14

●訪問を重ねることの意味

 少し古いセールスの本に『積極的セールスに生きる』(加藤?著・ダイヤモンド社刊)というのがあります。
 著者の加藤氏は、もと日本ナショナル金銭登録機株式会社=NCR=のセールスマンであり、セールスに関する示唆に富む著書を多く出しておられます。
 この本の269~270ページに次の記述があります。
 ・私どもが訪問の回数を重ねるという目的は何なのでしょうか。
 『買って下さ …

15

●複数の設計書を示す前提

 設計書を複数案でお客に示すということは、お客の自主的な判断を促すという意味できわめて有意義なことです。しかし、これは言うべくしてそう簡単に実現できることではありません。
 
 第1に、複数の設計書を示す前提としてお客個人のみならずその家族に関する詳細な情報が必要になるということです。
 ここで大事なことは、お客を個人ではなく世帯でとらえるということです。既契約情報にし …

16

●情報収集の困難さの克服

 どのお客に対しても複数の設計書を提出する。これを実現するには前回述べたように数々の困難な障害があります。そのなかでもとくに実現させることが難しいのが、詳細な顧客情報の収集です。
 なぜなら、これがなければ生活設計ができないし、複数の設計書の提示が実現できないからです。
 前回、顧客情報の収集という活動は、実際のセールスのなかでは非常に座りの悪い状態になっていると述べました。 …

17

●セールスを段階で分ける

 生保業界では、セールスの段階を次のように分類しています。
 1、発見(見つける)
 2、培養(育てる)
 3、販売(売る)
 4、保全(守る)
 どの生保会社でもこれと似たり寄ったりのクルスの段階を定めており、これでセールスマンを教育しています。そしてもちろんどの生保会社もこの段階について疑問を持っていないようです。
 昭和30年代の後半のことですが、私は営業教育 …

18

●「発見」「培養」は連携活動

 「発見」「培養」「販売」「保全」という標準活動方式はどこにも問題がないように見えますが、これではセールスというものを生き生きと説明できないと前回述べました。この理由について考えてみましょう。
 最初に、「見つける」と「育てる」それぞれの関係について考えてみます。
 「発見」(見つける)は、セールスマンが活動することによって実現します。「発見」の方法にはいろいろあります。 …

19

●見込客のプールができない理由

 「発見」「培養」「販売」「保全」の4段階からなる標準活動方式は、大多数のセールスマンが実際にやっている活動を一般方式として設定したものです。ですからこの方式に問題があるということは、実際のセールスマンの活動に問題があるということになるわけです。
 その問題とは、発見」と「培養」のプロセスから当然生ずるはずの見込客のプールが実際には生じないということであり、前回疑問として …

20

●「天国セールス」にあらず

 前回、将来成約できるかどうかを考慮しないで見込み客のプールをつくるという考え方に対して、セールスの関係者はヒステリックに猛反対すると述べました。この反対は誠にすさまじいものであり、私などは「天国セールス論者」であるとか「熟し柿セールス論者」などという最大級の罵倒を受けたものです。
 「天国セールス」といった人は他業界の人でしたが、売ることを目的としないでいいならセールスの仕 …

21

●セールスにおける2つの活動

 セールスには、見込客づくりと成果づくりという2つの活動があります。見込客づくりは、見込客のプールをつくる活動であり、これは「売る」を目的としないでひたすら見込客のプールを一定の大きさにすることと、プール自体の内容の充実をはかる活動です。
 成果づくりとは、最初から成果を狙う活動であり、見込客のプールから可能性があると思われる見込客をいくつか抜き出して成果を狙うわけです。この …

22

●一番時間をかける活動とは

 何とか早急に契約を挙げたいと考えているセールスマンがとる行動について考えてみましょう。
 最初にとる行動としては、おそらくそのセールスマンが、その時点で可能性があると考えている何人かの見込客を訪問して契約締結を迫ることです。
 これらの見込客には、今までに訪問した見込客の中で締結の可能性が高いものや、まだ訪問していないが勧めれば締結の可能性がある知人・友人などが含まれるこ …

23

●セールスマンは自衛すべし

 支社長、機関長、セールスマンなどの営業関係者は等しく成果がつねに頭にあります。このことを頭において多くのセールスマンが行うであろう活動を予測して見ると、その活動から見込客のプールは絶対にできないということがいえます。
 というのは、成果づくり活動が中心で実質的な見込客づくり活動が行われていないからです。しかし、セールスマン本人は見込客づくりをやっていると思っている。これが問 …

24

●カード管理の不便さとネック

 原一平氏は2万8000人の見込客をカードで管理していましたが、これは実に大変なことです。
 そこで、カードで見込客を管理することがいかに大変であるか、見込客のプールをカードで管理するケースを考えてみましょう。
 見込客を管理する以上、その目的が明確である必要があります。何のための管理なのか、管理して何をやりたいのかをはっきりさせる必要があるのです。ここでは、ごくシンプルな例を …

25

●自然に見込客のプールができる

 見込客をカードで管理しようとすると、カードを作成する手間が非常にかかるため、新規に見込客を増やす際にセールスマンが成約の可能性を必要以上にチェックする傾向があります。
 新規に見込客をカード化する初期の段階で、加入の可能性をうんぬんするのは大きな問題があります。というのは、これが見込客のプールができない重要な原因になるからです。そういう意味で2万8000人の見込客をカードで …

26

●大きく網を張り少しずつ絞る

 見込客を管理することの意義を知っていただくために、あるベテランセールスマンが長年やっている素朴な方法を紹介しましょう。
 そのセールスマンは今から25年前に私がある機関の機関長をやっていたときの部下のセールスマン(女性)であり、そのとき既に優績セールスマンでした。なおそのセールスマンは現在でも現役で優績を続けています。
 彼女は大企業の集団を昼休みに毎日訪問する職域型セールス …

27

●見込客の保有数で営業成績が決まる

 かなり昔のことになりますが、私はセールスに関するある実験をやったことかあります。当時私は機関の指導員をやっていて、主として新人の育成を担当していました。確か5人の有望な新人がいたことを記憶しています。
 指導員にとって自分が育成している新人が客先でどのようにセールスをしているかは非常に気にかかることです。
 ですから、新人と同行して訪問するのですが、指導員がついているとど …

28

●求められるセールスの改造

 「リード型でないこと」というのが、顧客がセールスマンに対して求める要望の一つでした。
 前回説明したように、セールスマンがリード型になる理由の一つに見込客の不足があります。少ない見込客を中心として成果を上げようとするので、どうしても強引なセールスを展開してしまうわけです。
 顧客がリード型を強く拒否する以上、セールスマンとしてはその改善を本気で図らないとセールスはますます …

29

●プライベートヘの介入を拒否

 セールスマンがリード型にならないようにセールスするには、自分のセールスを改善して見込客を豊富にストックするセールスに切り換える必要があることを前回までに述べてきました。
 さて、顧客が生保セールスマンに望む第2の要望は「世話焼き型よりもコンサルタント型を望む」というものでした。今回からこのことについて考えていきます。
 ここで「世話焼き型」といっているのは、生命保険に関するこ …

30

●もっと生命保険本来の勉強を

 生保セールスマンが勉強するべきことはたくさんありますが、何よりも優先してやるべきことは、自分の会社が取り扱っている商品についての勉強です。
 現在各生保会社が取り扱っている生命保険の種類は、顧客の二-ズの多様化を反映して非常に多くなっており、ゆうに30種類を超えるのです。
 したがって、商品全部について説明できるセールスマンは皆無といってもよいと思います。それも覚え切れな …

31

●もっともふさわしい資格とは

 前回、現行の業界共通教育制度の問題点についてふれましたが、生命保険協会は平成4~5年度にかけて業界共通教育制度の大幅改正を行うと発表しています。生保協会と生保労連が検討を続けてきた「業界共通教育制度の改正」について、このほど大筋合意に達したからです。
 改正案の内容の骨子をみると、その目的と位置づけ、初等教育から高等教育までの流れなどが明確化され、生命保険大学課程の権威 …

32

●商品の勉強には3段階がある

 「世話焼き型よりもコンサルタント型」という顧客の要望に応えるためのセールスマンの勉強の中心となるものは、やはり自社商品についての勉強であるべきです。
 生保セールスに限らず、どのような業種のセールスでも、販売する商品についてセールスマンが十二分に研究することは、セールスの基本だからです。
 しかもセールスマンの場合、商品の内容について正確に把握するだけでは十分ではないので …

33

●商品知識こそ最高のトーク

 「セールスの達人」(公方俊良著ダイヤモンド社刊)という本があります。著者は20代でトップセールスマン、40歳のとき天台宗大本山において得度、蒼竜寺を建立し住職、という特異の経歴の持ち主です。セールスの本の著者としては実にユニークな存在といえると思います。
 本は宗教と関連させてセールスを説いており、ユニークな内容となっています。この本の中で、セールスマンの商品知識に関して次 …

34

●マンガで経済を学習する

 商品知識以外のセールスマンの勉強について考えてみましょう。
 現在、セールスマンがぜひやってみるべき価値のあることが2つあります。
 1つは、マンガを利用しての経済の勉強であり、もう1つは、ビデオを利用してテレビから知識を吸収する勉強です。
 変額保険を販売するには変額保険販売資格試験に合格する必要があります。しかし、この試験に合格するための勉強だけでは株式について十分な知 …

35

●持っているべき3つの知識

 セールスマンは商品知識だけを持っていればよいというわけではありません。いろいろな人と合って話をする仕事ですから、普通の人以上にいろいろな物事を知っている必要があります。
 問題はどの範囲のことをどの程度知っていればよいかです。
 商品知識以外にセールスマンが知っておくべき知識には次の3つがあります。
 第1は、隣接業界である金融機関の商品の知識です。
 当然のことですが …

36

●情報には3つの種類がある

 情報には、次の3つの種類があるそうです。
 第1は、「閉じられた回路の情報」です。
 「閉じられた回路の情報」とは質問に対する答のような情報のことです。
 例えば、他人に「駅はどこですか」と聞いたとします。これに対する答は、その場所から駅に行く道順という情報が得られるだけです。それが必要な情報なのですからそれでいいのですが、その代わりそれ以上の発展は期待できないわけで …

37

●情報セールスを先取りする

 古い話ですが、今から21年前の1970年の「週刊新潮」5月29日号に「これからは情報人間だけが成功する」という特集が掲載されていました。ここに一人の生保セールスマンが紹介されているのです。このセールスマンは、現在でも大手生保でトップセールスマンとして活躍中なのですが、ここではあえてS氏ということにしましよう。
 当時は、コンピュータが世の中全般に広がりを見せつつあったと …

38

●原一平氏の「転式話法」

 原一平氏の著書である『外野ひとすじ』(保険毎日新聞社刊)の中に次の記述があります。
 『さて、十分な事前調査をしていっても、医者ではないが誤診ということもある。また相手と直接いろいろと話してみなければ、相手のセンスというものはわからない。(一部省略)
 その結果生まれたのが「回転式話法」である
 まず時の話題を出す。話をするときは、じっと相手の眼を見ている。興味がある …

39

●打てば響くように応える方策

 現代の顧客が生保セールスマンに求める3つの要望のうち「リード型でないこと」「世話焼き型よりもコンサルタント型」の2つについて述べてきました。
 そこで、3つ目の要望の「必要なときにすぐ来てくれる」についてこれから述べることにします。
 既に述べたように、これは顧客の基本的な要望ですが、2つの意味を含んでいます。
 一つは、顧客がセールスマンの助けを必要とするときに文字通り …

40

●「不即不難」とは何か

 「不即不難」ということばがあります。結論からいうなら、セールスにとってこれは非常に意味を含んだことばであると思います。
 人間には「近づきたい」という気持ちと「逃げたい」という相反する気持ちがあります。これら2つの相反する気持ちがつねに働いて人間の行動は適切にして臨機応変なものとなり、やがて「不即不離」の態度になるといいます。
 すなわち、「不即不離」の態度とは、一言でいえば …

41

●定期刊行物は郵送せよ

 前回セールスマンが顧客に対して不即不離の状態を実現する手段として4つのことを指摘しましたが、第1と第2のポイントを再現しておきます。
 1は、毎月発刊される定期刊行物を郵送することです。
 2は、季節の挨拶状は必ず出すということです。
 顧客の立場になって考えた場合加入した生命保険の担当セールスマンから毎月定期刊行物が届き、加えて季節の挨拶状が必ず届けられるとい …

42

●個性を強調すること

 セールスマンが顧客に対して不即不離の状態を実現する手段の第2は「季節の挨拶状は必ず出す」ということでした。今回はこのことについて考えてみます。
 手紙は、確実に自分の意思を相手側に伝える有効なコミュニケーションの手段であり、セールスには積極的に活用するべきです。
 手紙によるコミュニケーションの基本となるのが、季節の挨拶状です。しかし、季節の挨拶状は誰でも出すものであるため、 …

43

●なぜ誕生日の挨拶をしないのか

 顧客に対して不即不離の状態を保つための第3は、顧客の誕生日と年齢更改日に対して何か手を打つことです。
 「顧客の誕生日に何らかの挨拶をする」ということの意義はセールスマンであれば誰でも知っています。やればよいことは分かっているのです。しかし、実際にそれを継続して実行しているセールスマンということになると非常に少ないのが実情です。
 それでは、やればよいと分かっているのになぜセ …

44

●誕生日から半年間がチャンス

 誕生日のちょうど6ヵ月後に保険年齢更改日がくることは、生保セールスマンならだれでも知っていることです。顧客の誕生日に挨拶状を送ったり、直接訪問したりするのは、顧客をして保険年齢更改日が6ヵ月後に迫っているということを知らしめる絶好の機会なのです。
 顧客に生命保険の加入の決断をさせるには、何かキッカケになるものが欲しいものです。保険年齢更改日はそのキッカケのひとつですが …

45

●なぜ、販売哲学というのか

 誕生日と保険年齢更改日に関するあるベテランセールスマンの販売哲学について前回説明いたしました。
 この考え方はセールスマンがその気になれば誰でも実施することが可能ですが、彼女のように保有顧客が1500人にも達すると誕生日該当者を検索するだけで大変な手間がかかってしまいます。だから、自分専用のパソコンが必需品となるわけです。
 彼女の場合、月ごとの誕生日訪問対象者は相当な人数に …

46

●最初に制度的対応が不可欠

 顧客に対して不即不離の状態を保つだめの第4は、顧客に対して自分の連絡場所をつねに明確にしておくことです。
 セールスマンが顧客に対して「必要なときにすぐ来てくれる」と感じさせるには、常日頃からセールスマンを身近な存在としてアピールしておく必要があります。今まで述べてきた顧客と不即不離の状態を保つための3つの方策はいずれもこのためのものです。
 しかし、一番大切なことは顧客が必 …

47

●無線データ通信を利用する

 前回ポケットベルの話をしたので、近未来の通信システムである「無線データ通信」について述べておくことにします。
 ポケットベルの問題点は、1)一方方向であること、2)通信できる情報が限られており、いちいち電話で用件を聞く必要があるという点にあります。
 これに対して無線データ通信は双方向通信が可能であり、しかもイメージデータを含む多くの情報を送信できるという大きなメリットを …

48

●顧客の観点に立って考える

 現代の顧客が生保セールスマンに求める3つの要望
 すなわち
 1、リード型でないこと
 2、世話焼き型よりもコンサルタント型であること
 3、お客が必要なときにすぐ来てくれることのそれぞれについてセールスマンとしてどうあるべきか
 という観点から論じてきました。
 このように、一貫して顧客の立場に立ってその要望に応えるセールスマンのあり方を探っていくとそこに従来と …

49

●哲学とは何か」をお届けします。

 今回からしばらくセールスにおける「哲学」的側面ということについてお話しします。
 実はこの連載の間にもこの問題は何度か取り上げて論じているのですが、大事なことなので、ここで整理して先に進みたいのです。
 「哲学とは大げさな……」と非難する人がいるかも知れません。しかし、「セールスをどのように考えるか」は人によってはっきりとした差があり、哲学と呼ぶのがふさわしいと思うのです。 …

50

●素人が持つセールスのイメージ

 採用面接の際、候補者が必ずといってよいほど口にすることばがあります。それは、「この仕事は私には向いていない」ということばです。
 そういう場合、私はこう聞くことにしています。「あなたは、この生保セールスの仕事をやったことがあるのですか」と。
 これに対して候補者が否定すると、次のように言います。「一回もやったことのない仕事なのになぜ自分に向いていないとわかるのですか」と。 …

51

●顧客側の常識で考える-CS

 顧客の満足(カストマーズ・サディスファクションーCS)を得るという考え方との関係において生保セールスを考えてみます。
 「お客さま原点」とか「お客さま中心」ということばは経営者が好んでよく口にしますが、その実現の方法は経営者によってそれぞれ違います。真にCSを目指すケースもあれば、単にことばだけのケースもあります。いずれにせよCSは経営哲学なのです。
 ソニーのCS運動を取り …

52

●安心感と保険料のバランス

 生命保険という商品は無形商品であり、その基本的な機能は被保険者に万一のことがあった場合の保障です。こういう商品の顧客の満足(CS)はどのようにしたら得られるのでしょうか。
 「がん保険」に加入した場合を例にとってみましょう。
 がん保険に加入して顧客が何に満足するかといえば、不幸にしてがんになったとしてもそれを治療する資金を確保してあるという安心感を得ることでしょう。その安心 …

53

●クルト・レヴィンの公式

 QC(クオリティ・コントロール・品質管理)は古くから生産現場で用いられている概念ですが、最近この考え方をセールスの世界に応用しようという動きがさかんです。この考え方の発展したものがCS(カストマーズ・サティスファクション)の思想なのです。
 QCと営業との関係を諭じたはしりともいうべき本に『実践
 QCセールス』(岩本純正著、ダイヤモンド社刊)があります。著者はこの本の中で人 …

54

●商品よりも人が前面にでる

 前回ご紹介した社会心理学者、クルト・レヴィン氏の公式について話を続けます。
 B=f(E・P)
 P(Personality)
 について考えてみましょう。岩本氏はこれを人の質、すなわちセールスマンの質と考えています。
 人がもの(商品)を買うとき当然のことだが、ものを中心にあれこれ吟味します。そのとき店員や売り子はいるのですが、あくまで商品を中心に店員や売り …

55

●結果より正しいプロセスが大事

 『カール・ルイスには心を開いて語れる一人のコーチがいる。トム・テレツである。2人は「正しいフォームは、どれだけ跳び何秒で走ったかの数字より何倍も必要なんだ」という考え方で一致している。よいものを積み重ねれば必ず正しいフォームになる。数字はその結果に過ぎない。
 例えばある選手が百メートルで10秒00を出したとする。どうやって走ったか分からないがとにかく出た。一度出たものは多 …

56

●「平均の法則」という哲学

 セールスマンの哲学に関する話ををしているので、もっと身近な例をご紹介しましょう。
 東京日産のトップセールスマンの座を独占した経歴を持つ奥城良治氏という名セールスマンがいます。奥城氏には多くの著作がありますが、中でも名著といえるベストセラーが、『強豪セールスマンの秘密』(実日新書刊)です。
 この本は何回読み返しても得るところが多く、数あるセールスのなかの価値ある本のひと …

57

●「平均の法則

 前回ご紹介した「平均の法則」、というのは、ある意味で非常に奥が深い哲学といえます。
 「平均の法則」は、活動を規律正しく続けていれば、一定の割合で成果が出るということを心から信ずるというものです。奥城氏のケースでは、百軒中成果一件という割合です。この場合、大切なことは、1軒1軒の飛び込みの反応をいちいち気にしないことです。
 しかし、これは口でいうほど、簡単なことではありませ …

58

●セールスは奉仕である

 「商売は世のため、人のための奉仕にして、利益はその当然の報酬なり」
 これは、松下幸之助氏の『商売戦術30ヵ条』の第1ヵ条に出ていることばです。短くいい切っていますが、これは実に含蓄のあることばであり、商売に対する哲学になっています。
 このことばにおいて、「商売」を「セールス」、「利益」を「成果」に置き換えると、次のようになります。
 「セールスは世のため、人のための奉仕 …

59

●市場にリサーチをかける

 「平均の法則」についてお話ししていますが、10年以上前に読んだあるセールスの本のことを思い出しました。ルポ・ライターの羽生田創という人の書いた『日本一セールス』という本です。
 この本は、当時30万円もした高級英会話器具のセールスマンである崎久保熊吉氏のセールスぶりを紹介したものです。
 『日本一セールス』という題名に抵抗を覚えましたが、なかなか読みごたえがあり、示唆に富む内 …

60

●哲学は自らつくるもの

 セールスというものをスパッと切ってみると、その断面に哲学的なものを多く含んでいます。これはセールスのどの側面をカットしても同様なのです。
 セールスで成功するには、「平均の法則」のように、何か信ずるもの、何か思い込みというものがセールスマンに必要なのです。
 セールスマンはそれぞれ自分の独自の活動パターンを持つ必要があります。その活動パターンは成果のいかんにかかわらず滅多なこ …

61

●主導的部分と他動的部分

 前回までで「セールスにおける哲学的側面」についての考察をひとまず終了して、今回から「セールスにおける活動的側面」の考察に入ります。
 前に述べたことで、思い出していただきたいことがあります。それは、セールスは次の2つの部分に分けることができるということです。
 1、主導的部分
 2、他動的部分
 最初に他動的部分から考えてみます。他動的部分とはセールスにお …

62

●日常生活の態度が本番に出る

 セールスの始まりは朝セールスマンが機関に着いた時点からということにすると、朝礼などはまさにセールスのまっただ中ということになります。つまり、セールスマンはセールスの本番なんだという気合いをこめて朝礼に参加する必要があるのです。
 なぜなら、そうすることによって一種の緊張感が身につき、それが実際にお客と接する場面において好結果をもたらすことになるからです。そういう意味では、セ …

63

●新しいセールスの世界を開く

 従来のセールス理論は、お客の方に主導権がある他動的部分において、いかにお客の気持ちを加入に傾けるかというテクニックを説く技術論でした。
 しかし、他動的部分はお客に主導権がある以上、セールスマンのがんばりには限界があります。そもそも技術によってお客の気持ちを変えようということ自体に無理があるのです。
 このような他動的部分重視論に対して、主導的部分を充実させることによって …

64

●セールスは自分で仕事を創る

 普通の事務系のサラリーマンの仕事とセールスの仕事との差を考えてみます。
 経験や地位によって違いはありますが、一般的にいって事務系の仕事には何らかの定例業務というものがあります。社員にとって定例業務とは既に何回もやったことがあり、その処理については十分熟知している仕事です。こういう定例業務に、そのつど上司から出される非定例業務がプラスされるわけです。
 定例業務には、月単 …

65

●成績を向上させる秘訣とは

 セールスマンに、毎月コンスタントに成績を上げそれを向上させる秘訣を教えてあげようかと言ったら、セールスマンは必ず教えて欲しいと言うと思います。
 それは、毎月コンスタントに成績を向上させることをセールスマンが心から願っており、またそれを実現することがいかに難しいかわかっているからです。
 しかし、その秘訣というのが、「毎日可能な限り多くの人に会うこと」だと知ったら、ほとん …

66

●得意先は年に2割ずつ減る

 「毎日可能な限り多くの人に会う」ということは、結局は「新規の見込客にできる限り多く会う」ということになると前回述べましたが、これについてさらに話を続けます。
 今まで何度か取り上げているアメリカのセールス・コンサルタント、メリル・デボー氏は、新規訪問が必要である背景について次のように述べています。
 「『得意先は最上の見込客だ』という言葉がある。一度買ってくれた人への2度 …

67

●チャイナ・エッグを抱えるな

 「見切り」というのは、セールスマンが「見込みがない」と判断して、見込客に対する訪問を断念することをいいます。
 この「見切り」の反対語が「見込む」です。「見込む」とは、ある見込客に対してセールスマンが「見込みあり」と判断して訪問することをいいます。
 セールスマンはこの「見込む」と「見切り」を繰り返して毎日活動を行っているわけです。大事なことは、「見込む」にしても「見切る …

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●三重に見込客を絞り込む

 「見切り」はセールスマンの活動を阻害する重要な原因の1つとなるので、研究を続けましょう。
 セールスマンは自ら無意識のうちに訪問先を絞ってしまう傾向があります。自分で行き先を限定してしまうのです。
 一般的にいってセールスマンは3段階にわたって三重に訪問先を絞ります。
 第1段階は頭の中で勧めに行く人を絞ることです。
 セールスマンはあそこに行こうここも行こうといろいろ …

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●訪問3までで70%決まる

 活動を促進して活動量を増やすためには、セールスマンはできるだけ「見切り」を避ける必要があります。つまり、見切りイコール悪という考え方です。
 この考え方には根強い反論があります。既にご紹介した「チャイナ・エッグを抱えるな」もそのひとつです。要するに、セールスマンが無駄な活動をするのは悪という考え方です。もちろんムダ、ムリ、ムラはセールスにおいても三悪であり避けるべき
 生 …

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●つねに売ろうとしていないか

 セールスマンが見込客訪問の際に、つねに望んでいることは、「少しでも早く成約したい」ということです。これはセールスマンであれば誰でも等しくいだく感情であると思います。
 同時にセールスマンの管理者である機関長も「少しでも早く成約して欲しい」ということをつねに考えています。この面ではセールスマンも機関長も同じことを考えているわけです。
 このように、セールスマンも機関長も「早い成 …

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●「売らない訪問」とは何か

前にそのためのアポイントをとるということにすると、セールスマンは次の2つの訪問をすること
 になります。
 1、アポイントによる訪問
 2、アポイントがない訪問
 第1のアポイントによる訪問の目的はいうまでもなく契約の締結ですが、第2のアポイントがない訪問のそれは何でしょうか。
 アポイントがない訪問の目的はアポイントをとることであり、そういう意味で「売らない訪問」とい …

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●プロ野球強打者なみの成功率

 『外野ひとすじ』(保険毎日新聞社刊)の中から原一平氏のセールス活動を探る部分を抜き出して紹介します。
 『1年間の(見込客カードの)配列を、さらに私は3ヵ月単位で見ていく。3ヵ月先の見込客を見ながら、もう一度具体的に見込客の配列を組み合わせ、今月の歩み方を決定するという意味である。3ヵ月間の見込客数は最低300人、1ヵ月では100人になる。
 100人、これは契約締結と …

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●面接時間3分で何をするのか

 月平均の活動件数430人という数に対して原一平氏は次のように述べています。
 『数に驚いてはいけない。一人前のセールスマンになるにはこれくらいの訪問能力を持たなければ駄目だと私は思っている。しかしこれだけの人数に会うのに1人の見込客に2時間も3時間もおしゃべりしていたのでは、いくら時間があっても足りない。訪問し、面接し、話をするテクニック、ポイントというものが当然真剣 …

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●設計書の提示だけでは不十分

 前回、原一平氏の契約締結を狙う訪問の内容の解説に挑戦しましたが、これについてはいまひとつ明確にならなかったように思います。原氏の著作を見る限りでは契約締結を狙う訪問の内容が必ずしも明確でないからです。しかし、原氏が契約締結を狙う訪問と狙わない訪問を明確に分けて活動していたことは確かです。
 さて、話を少し前に戻しましょう。セールスマンの訪問には次の3つがあります。 …

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●提案する内容を充実させる

 アポイントのある訪問、すなわち契約締結を狙う訪問をするさいセールスマンとして留意しておくべき大事なことをひとつ付け加えておきます。
 それは、契約締結を決めるのはセールスマンではなくお客であるということです。
 改めていうまでもないことなのですが、セールスマンはともするとこの当たり前なことを忘れるものなのです。
 セールスマンの話を聞いて加入するかどうかの決断をお客が下す …

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●推奨したい新しい活動スタイル

 アポイントのある訪問のときは十分準備された保険プランをお客に提案して全力をあげて契約締結を狙うが、アポイントがない訪問のときは保険の話は一切しないでひたすらアポイントをとることに専念するというのが、ここまで推奨してきたセールス活動のスタイルです。
 平均的セールスマンが実際にどのようにやっているかというと、最初の数回の訪問でアンケートをとって氏名と生年月日が分かると直ち …

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●早く売ることの是非

 保険の話はアポイントがとれるまではしないなどというと、必ずといってよいほど強い非難の声が上がるものです。支社長や機関長などの外野管理者がそういう非難の声の中心です。
 なぜ非難するか原因を究明していくと、アポイントをとるセールスが「故意に遅く売るセールス」としてとらえられている点にあります。
 確かにセールスの世界においてセールスマンが「売らない」という行動をとることはワ …

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●2日に1人のアポをとる

 前回お話しした「探客時間」について、もう少し堀り下げて考えてみましょう。
 「探客時間」はここでは「見込客発見日数」ということばに置き換えた方がよいと思います。
 見込客発見日数を算出する一番簡単な方法は、月当たり実働日数を見込客発見数で割ればよいのです。
 実働日数を25日とし、月に5人の見込客を発見したとすれば、探客時間は5日ということになります。
 これは5日かかっ …

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●見込客のプールが成果を決める

 前回、「アポの数がコンスタントに増加するには、その背後にアポ見込客を創り出す予備軍ともいうべき見込客のプールが必要になる」と述べました。
 ここでセールスマンは、なぜ見込客のプールを創ることが必要であるかということをしっかりと理解しておく必要があります。
 数あるセールス関係の図書の中でも見込客づくりのことを書いた本は少ないのですが、何冊か非常に貴重な本があります。その貴重 …

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●セールスの重要な2つのフシ

 見込客のプールの大きさについて少し掘り下げて考えてみます。
 前回、見込客のプールはある一定以上の大きさが必要で、最終的にはセールスマンが管理可能な大きさということになると述べました。今回は、この表現をもっと具体化してみましょう。
 まず、「一定以上の大きさ」とは具体的にはどの程度の大きさであるかを明らかにする必要があります。1年の間に生保セールスマンがお客に保険の新規加入や …

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●見込客の概念は二重構造

 セールスにおいて「見込客」という概念は二重構造になっていると考えるべきです。
 見込客論については改めて詳細に述べますが、見込客を180人以上プールすることを成功させるために、セールスマンは見込客についてどう考えたらよいかについて基本的なことを述べます。
 第1は、セールスマン自身が今後もその見込客に会う意欲があるという側面があることです。見込客というのは、セールスマンがそ …

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●200人のプールは簡単でない

 前回、見込客の概念が二重構造になっているということについて述べました。
 第1の側面は、セールスマン自身が継続して訪問する意思を持っているということであり、
 第2の側面は、的確に保険が提案されるのに十分な情報が収集されるということです。見込客を180人以上プールするときネックになるのは、この第1の側面が強く働くことです。
 180人以上見込客をプールするということは、ちょ …

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●見込客づくりのある実験

 グラフを見てください(※割愛しています)。これは入社したばかりの女性生保セールスマンに対して私自身が9ヵ月間見込客づくりを指導した結果をグラフにしたものです。
 成績上位とか成績下位とかいうのは1年以上経過した時点での判定であり、やはり見込客のプールが不調に終わったグループよりも、成績が良いという結果が明白に出ています。新人セールスマンに毎日見込客づくりを熱心に行わせ、毎月 …

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●5ヵ月目ショックの解明

 見込客という概念はセールスマンの方で一方的に見込むという本質があります。いわば完全な片思いなのです。「あの人は可能性がある」とセールスマンが思えば発生し、「やっぱり駄目だ」と考えてしまったら、それで消滅してしまう概念なのです。
 ですから、何百人見込客をプールしていてもセールスマンが少しでも考え方を変えたら、極端な場合、ゼロになることも十分あり得るわけです。前回述べた「5ヵ …

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●見込客に関する哲学を持つ

 セールスというのは、セールスマンがお客に対していろいろ働きかけるかたちで行われます。この働きかけによって成果が実ったり実らなかったりするわけです。
 また、見込みがあるとかないとかいうのは、この働きかけの結果セールスマンが主観的に判断するものです。したがって、そういう意味で見込客の概念は、セールスマンの活動と密接な関係があることになります。
 セールスマンの活動は、お客の …

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●情報の集積は見込みの前進

 前回、働きかけていないが働きかけるのに必要な情報が収集できた時点の見込客を「可能客」と名付けました。今回はこの考え方をもっと発展させます。
 セールスマンの活動を「情報を入手する」ということと、「その情報を活用して見込客に働きかける」という2つに分けます。簡単なモデルをつくって、そのモデルを中心に考察することにしましょう。
 セールスマンが初対面のお客と会ったとき最初に入 …

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●訪問理由と訪問される理由

 セールスマンがお客に設計書を提示してもお客がその気になっていない状態では、その行為自体は契約獲得に対して逆効果を招いてしまいます。
 ここで「お客がその気になっていない状態」とは、お客がセールスマンを信頼できる状態になっていないことと、お客が保険のことについてセールスマンから話を聞こうという気持ちになっていないことを意味します。
 このうちお客がセールスマンを信頼できる状 …

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●ツールの真の役割を探る

 セールスにおけるお客への訪問は、そこにいささかの抵抗も生じさせずに自然なかたちで行われるのが理想です。そのためにセールスマンはつねに「訪問理由」を創り出す努力をすることと、お客側の「訪問を受ける理由」の創出を心がける必要があります。
 例えば、ある人が友人の家を訪問したとします。訪問する方としては友人ですから訪問して当然ですし、訪問される方も訪問されることに違和感はないはず …

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●間違っているツールの使い方

 セールスマンが抵抗感のない自然な訪問をするためにはセールスマンとお客の双方で納得できる訪問理由が必要であり、ツールはその訪問理由を創り出すものであることを前回強調しました。
 現在、特に職場セールスにおいてはさながらツール戦争の感を呈しています。ただ、ほとんどのセールスマンは単にキッカケづくりのためにツールを配布しているだけであり、正しい使い方とはいえないのです。バイオリズ …

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●2つのスタンスを使い分ける

 バイオリズムなどのツールそのものについてセールスマンがろくに勉強もせず、単にお客に届けているという事実は、本当の意味でお客をしてバイオリズムを欲しいと思わせていない証拠といえると思います。
 結論からいうなら、ツールは絶対にお客に押しつけてはならないのです。お客から「欲しい」ということばを引き出すまではサンプルの説明はしても届けるべきではないのです。
 バイオリズムでいう …

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●ツール配布は真面目な情報提供

 見込客にツールを届けるさいのセールスマンのスタンスは、それにのめり込んでいない客観的な態度が求められます。そして、ツールを届ける訪問の目的はあくまで保険プランの話を聞いてもらうためのアポをとることにあります。
 これに対してアポがとれた見込客に対して保険プランを説明するときのスタンスは、逆にセールスマンはそのプランにのめり込んでいなければなりません。この訪問の目的は当然のこ …

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●事故は要注意日に集中している

 あるバイオリズム研究家の本格的なバイオリズムによる交通事故データの分析結果があります。この分析結果は示唆に富むものであり、知っておいて損はないと思うので紹介することにします。
 警察では重傷か死亡が起こる交通事故のことを「交通重大事故」と呼んでいるそうですが、分析に使ったデータは福岡・沖縄両県警管内の運転者に責任がある自責交通量大事故のデータ4342件です。
 バイオリズ …

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●ツールを効果的に届ける

 職場開拓などでバイオリズムなどのツールを使うとき、セールスマンとしてやってみる価値のあるアイデアを紹介します。
 第1に、本人が作って欲しいと申し出た人にだけ届けるという原則を守ることです。
 生命保険商品についてはお客がそれを好むと好まざるとにかかわらず十分説明して理解してもらう必要がありますが、ツールについてはお客の好みに合わせて届けるべきであり、押しつけない方がよ …

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●相手の立場に立てているか

 「相手の立場になって考えよ」ということばがあります。セールスの世界でいえば、「お客の立場になって考えよ」ということになります。
 しかし、このことほど実行が困難なものはないと思います。なぜなら、人間というものは複雑な感情の持ち主であり、人それぞれによって千差万別の人間性を有しているからです。
 このように考えると、相手の立場になってものごとを考えることが、いかに難しいか容 …

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●3枚連続名刺で意表をつく

 ビジネスにおいて人が他人の名前を覚えようとするときは、名前を覚えておかないと何らかの意味でビジネス上困ることがある場合に限られます。
 それだけに顧客に名前を覚えられるということは、ビジネス上の相手として認められたことになるわけで、セールスマンにとって非常に意義のあることです。ですから、セールスマンは名前を覚えてもらうためにもっと全力を尽くすべきです。お客に納得ずくで保険 …

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●「お富さん」のアイデア

 現在、証券会社に勤めている私の友人から聞いた話です。彼の会社には昼休みになると、毎日各社の生保会社のセールスマンがやってきます。どこの会社の昼休みでも見られる光景です。
 その友人の話によると、非常に印象に残るセールスマンが一人いるというのです。そのセールスマンについてははっきり名前を覚えているし、感じもよく、いろいろな意味で職場にやってくるセールスマンの中でひときわ目立っ …

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●5大紙のコラム届ける

 前回の「お富さん」に関連して職場開拓の手法でもうひとつ紹介したい事例があります。
 それはあるD生命が会社ぐるみで全国的にやっている『朝刊情報』配布作戦です。
 『朝刊情報』というのは、朝日、毎日、読売、日経、産経の5大紙のコラム欄をひとつにまとめたB4判のシートで、職場で毎日配布されます。
 ちなみに、5大紙のコラムとは次の名前がついています。
 朝日…「天声人語 …

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●毎月3000枚の資料を機械作成

 前回、D生命のアイデア『朝刊情報』をご紹介しました。N生命の冨田さんのチラシは自分で考えたアイデアですからお客に対してセールスマン自身を強くアピールできます。『お富さんのちょっと立ち話』という見事なネーミングがセールスマンの名前を強く印象づけることができるからです。
 しかし、『朝刊情報』の場合は全社でやっていることであり、よほど考えないとセールスマンの名前の印象は薄くなり …

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●大勢の人に会う3つの課題

 M生命の福嶋さんのケースでもわかるように、ツールは毎月大勢の人に会うための手段であるといえます。福嶋さんは、会社で用意しているパソコンツール『暮らしのトピックス』をパソコンに登録している1800人の顧客全員に配り、さらに希望者にはバイオリズムを約800枚配布していますが、両方のツールを届ける顧客に対してはあえて別々の日に届けることにしているそうです。
 届けること自体が目的 …

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●面談の可能性ひらく

 白地訪問は果たして非効率かセールスマンが大勢の人に会うためには、それまでに既にセールスマンが知っている人だけを対象に訪問するのでは駄目であることを強調しました。つまり、大勢の人に会うためには白地訪問が必要であるということです。
 白地訪問というと、飛び込み訪問とイコールであると考える人が多いものです。しかし、白地訪問とはセールスマンがそれまでに知らない人を訪問するという意味 …

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●紹介について改めて考える

 白地訪問とは、セールスマンがそれまでに知らない人を対象に訪問することです。飛込み訪問はその有力な手段ですが、必ずしも白地訪問イコール飛込み訪問ではないのです。
 ここで考えてみたいのは、地域の個別飛込み訪問をやらない場合、どのようにしたら効果的に未知の人に会うことができるかということです。
 第1に、知っている人からの展開という方法があります。具体的には、「紹介」が …

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●お客が紹介したくなる理由

 セールスマンの立場から紹介をとる方法について考えてきましたが、ここでお客がセールスマンを紹介したくなる理由について考えてみましょう。
 どのようなときに、お客はセールスマンに見込客を紹介したくなるものでしょうか。
 第1に、お客が購入した商品に心から満足している場合です。
 どのような商品でもそうですが、使ってみて本当によいと感じた場合は誰かに紹介したくなるのが人情と …

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●紹介で保険プラン提案を拡大

 既契約者から紹介が引き出せるかどうかは、そのお客にどのようにして保険を売り込んだか、その契約内容についてお客は満足しているか、そのフォローをきちんとしているかなど、セールスマン行動にすべてがかかっています。
 要はお客が契約内容に灘足しており、その締結にいたるセールスのやり方やアフターサービスにかかわるセールスマンの行動についても「よくやってくれる」と満足していれば、紹介は …

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●職場に連続訪問する効果

 白地訪問のことはひとまずおいて、しばらく職場訪問について考えることにします。「職場」とは、文字通り人々が仕事に従事している場所、つまり「仕事場」を意味します。仕事場にもいろいろあり、2人-3人の商店から、何千人という社員のいる仕事場もあります。
 この職場に共通していることは複数の人が集まっている場所であるという点です。職場訪問は、複数の人が集まっている場所にセールスマ …

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●職場には多くの制約がある

 職場訪問のメリットを再現しておきましょう。
 メリット1・複数の人に会うことができる。
 メリット2・集中的に連続訪問しても警戒されない
 メリット3・訪問を続けるとみなし訪問効果が出る
 このように考えてみると、職場訪問は「大勢の人に会う」ための最も理想的な条件を備えているように見えます。
 しかし、職場訪問には多くの制約もあります。
 第1は、職場に出入りす …

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●1日中職場訪問は可能である

 原一平氏の『外野ひとすじ』の中に、商店や医院などの訪問時間について述べられた部分がある。
 『はじめて見込客を訪問する場合は、訪問する時間を間違えてはいけない。では訪問する時間はどんなときが一番いいのだろうか。答-見込客の暇なときがいい。
 【一般の商店】
 大体朝7時から8時には店を開ける。そんなに朝早くから店が忙しいということはない。したがってセールスマンの訪問時 …

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●主婦の在宅率が低下している

 従業員が5人以上の商店を職場として訪問する方法は、現在の市場の状況にきわめてマッチしている方法といえます。というのは、最近家庭の主婦の在宅率が著しく低下しているからです。
 東京放送調査局JNNデータバンクの調査によると、ここ10年の間に女性の在宅率は大きく変化しています。
 1979年5月時点の午前11時から11時30分の間の女性の在宅率は62・4%でしたが、10年後 …

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●活動に重点を置く販売理論

 セールスにおける活動的側面について述べてきましたので、技術的側面に移る前に2回にわたってまとめておきたいと思います。
 活動の問題について考える前提として、セールスにはセールスマンを中心として考えた場合、次の2つの部分があることを知っておく必要があります。
 1、主導的部分
 2、他導的部分
 他導的部分というのは、セールスにおいてセールスマンの意思ではどうに …

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●売る訪問と売らない訪問

 活動の問題を突き詰めて考えていくと、多くの疑問の壁にぶつかります。
 一番大きな疑問は、多くの人に会うことによって、セールスマンの手元には薄い見込みのお客がストックされてくるが、これらの見込客の成果の見極めはいつつけるのかということでしょう。
 これに対して私は次の提案をしたいと思います。
 その提案とは、セールスマンの訪問の目的を「契約を締結するための訪問」と「保険プラン …

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●セールス技術とは何か

 「セールスにおける活動的側面」のあとを受けて、今回から本連載の中心的テーマである「セールスにおける技術的側面」について考えていきます。
 「セールス技術」とか「販売技術」とかいいますが、改めて考えてみると、非常に漠然とした観念のことばであることがわかります。
 例えば、「あのセールスマンはセールス技術が弱い」という場合、セールスそれ自体が弱いということを意味しているようであり …

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●ニードの喚起の技術の前提

 保険を必要ではないと考えている人に対して保険を必要であると感じさせる技術がニードの喚起の技術です。要するにお客の考え方を変更させるわけです。
 もっとも「他人の考え方を変更させる」というものの、もしこれができたらスーばばワーそのものです。はっきりいってそのようなことは非常に困難であると考えた方がよいと思います。
 生保セールスマンはよく「契約をとる」といいます。何気なく使 …

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●人は何によって説得されるか

 「ニードの喚起」の「ニード」とは何でしょうか。
 「ニード」とは、「NEED」(必要性)の日本語読みであり、具体的には「生命保険の必要性」のことです。
 ですから、ニードの喚起の技術は、生命保険の必要性を感じていない人に対して、生命保険の必要性を感じさせる技術ということになります。
 つまり、「生命保険を必要であると思っていない」人を「生命保険は必要だ」という考え方に変化さ …

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●購買心理理論理論-AIDMA

 人間がものを購入する動機が解明できれば、ものを売るときに役に立つに違いないとはだれでも考えることです。こういうことから「購買心理」の理論が昭和三十年代に大流行したことがあります。アメリカから入ってきた考え方ですが、生命保険セールス業界においても一時非常に流行したことがあるのです。
 購買心理のステップにはいろいろな説がありますが、AIDMA(アイドマ)の5段階というのが一番 …

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●人が生命保険を意識する時

 「ニードをつかむ」ということを解明するために、人がどのような時に生命保険を実感するかについて考えてみましょう。
 第1に、身近な人が亡くなった時に、人は生命保険を実感するということです。
 人は誰しも自分が死ぬということは考えたくないものです。誰でも必ず死ぬということはわかっていますが、そのことをなるべく考えないようにするものです。これは一種の本能のようなものです。 …

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●生存給付保険を売る技術研究

 「ニードを喚起する」ということは、世帯主の死によっておこる収入の途絶の危険性を勇気を持って具体的に指摘することです。なぜなら、収入の途絶が生活の基盤を崩壊させてしまうからです。
 この連載の冒頭でも指摘したことですが、最近の生保セールスマンはこういう勇気のある指摘ができなくなっています。どういうわけか、生命保険という商品を「こういう点が得になる」というかたちで勧める傾向があ …

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●陳腐な表現「万一のとき」

 人間である以上誰も死は避けることができません。しかも、それがいつ自分を襲うかわからないのです。このことは誰でもわかっていることですが、自分の死については考えたくないので忘れたフリをしています。
 セールスマンは、今の幸せな生活がそういう不安定な基盤の上に成り立っているということを勇気をもって指摘しなければなりません。これがニードの喚起の前提になるわけです。
 そのため、生 …

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●ある女性誌の意義ある特集

 最近『クロワッサン』(マガジンハウス)という女性向けの雑誌に「夫が死んだら、あなたの家はどうなりますか」という特集が組まれていました。『クロワッサン』は、「日常生活を通して、男の暮らし方、女の暮らし方について考える」を基調として編集されている人気雑誌で、毎月2回発刊されています。
 この特集は電車の車内広告で大きく取り上げられていましたが、正直いって「夫が死んだら、あなたの …

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●医療保障が充実して花ざかり

 ニードの喚起において生保セールスマンは見込客に対して、「もし、あなたが死んだら……」という問いかけを積極的にする必要があることを説明してきました。
 今度は少し角度を変えて、「もし、あなたが死の危険に遭遇したら……」という問いかけをするケースについても考えてみます。
 死の危険にはいろいろありますが、誰でも遭遇する可能性が最も高いのは「重い病気」です。最近の生命保険はこれらの …

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●重要疾病は十分治癒できる

 特定の重い疾病にかかった時、保険金が下りる特定疾病保障保険のような医療保障保険を前提とした場合、セールスマンはどのようにニードを喚起すべきかということについて考えてみます。
 がん、急性心筋梗塞、脳卒中などの重大疾病にかかった時、それを治すには、次の3つの要件が不可欠です。
 第1は、格段に発達した医療技術があることです。
 最近の医療技術の進歩は目を見張るものがあり、特 …

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●「大病にかかる」でニード喚起

 「もし、あなたが死の危険に遭遇したら……」という問いかけを、具体的に「もし、あなたが病気で死の危険に遭遇したら……」というケースで考えています。
 死の危険といってもいろいろあります。「交通事故に遭う」もそうですし、「大病にかかる」もそうです。この場合、「交通事故に遭う」についてはそういう可能性は誰も否定しないものの、自分に限ってそういうことは起こらないと考えるものです。ま …

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●長生きする危険を説く方法

まったら…」というお客がイメージを描きやすい仮定を立てて、ニードを喚起する方法についていろいろと考えてきました。これについてはひとまずおいて、今度は老後のニードの喚起について考えてみることにします。つまり、長生きする危険を訴えてニードを喚起する方法です。
 この連載の冒頭で述べたことですが、人生には二大危険と呼ばれるものがあります。それは、
 1、早死にする危険 …

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●50歳未満の人は年金絶望か

 生保業界のある高名なアクチュアリーが2年ほど前、講演で次のように述べています。
 「私は今、49歳。16年後に年金受給資格の対象になるが、アクチュアリーとして冷静に算出すると、私は年金をもらえない。現在の状態では全く手にできない計算になっている。
 今、厚生年金の資金は約80兆円、もうしばらくすると100兆円までに増える。100兆円に到達すると急転直下支給額が増えて …

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●必要な「数字」を収集する

 老後の問題を効果的にお客に訴えるには、セールスマンは老後の生活に関連する事実を集める必要があります。
 最初に、人は何歳まで生きるかという点をおさえておきます。
 「寿命が縮む思いがする」とか「余命いくばくもない」ということばがありますが、平均寿命と平均余命の違いを明確にお客に知らせる必要があります。
 平均寿命は平均余命の一部といえます。年齢別に平均してあとどのくらい生き …

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●3つの要素で老後を考える

 前回指摘したように、サラリーマンの場合、好むと好まざるとにかかわらず、定年後に20年以上の収入のない第2の人生を過ごすことになります。もちろん、そのために国の年金制度があるわけですが、この年金制度に全幅の信頼をおくことが難しくなりつつある現状においては、事前に何らかの準備をしておく必要があります。
 人間というものを次の三つの要素で考えてみます。
 1、体力
 2、収 …

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●50歳を中間点として考える

 1992年の死亡表によると、零歳時の平均余命、すなわち平均寿命は、男が76歳、女は82歳になっています。
 この数字を使った話法を考えてみましょう。
 わかりやすくするために、やや乱暴ですが、現代の平均余命を男女の平均をとって仮に80歳とすることにします。
 男女の仕事につく平均年齢を20歳とすると、50歳という年齢を中心として前後に30年ずつあることになります。すなわち、2 …

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●人生計画の3大栄養素を考慮

 お客に対して老後のニードを説く場合、老後の資金のことばかりを話すのはセールスマンにとって得策ではありません。
 前回述べたように、老後の資金準備は、50歳までの第1の人生のかなり早い頃から始める必要があります。しかし、本当の意味での老後の準備は老後資金だけでは十分ではないのです。
 干葉大学名誉教授の多湖輝氏はその著書のひとつである『人生計画の立て方』(多湖輝著、ごま書房刊) …

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●「高齢化社会」と「高齢社会」

 老後のニードについてこれからの高齢化社会の到来と関連して説得する方法があります。
 ところで、マスコミでは「高齢化社会」ということばと「高齢社会」ということばを使い分けているようですが、セールスマンとしてはその違いを正確に知っておく必要があります。
 最初に「高齢者」の定義をはっきりさせておきましょう。一般的に高齢者とは65歳以上の人を言います。
 こういう前提に立って「高 …

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●定年後の生活は人生の30%

 お客に老後の備えの必要性を説く場合、単に寿命が延びたことを訴えるだけではセールスマンとしてセンスがないと思います。そこで、昔に比べて定年後の生活がとても長くなってきたという観点から老後のニードを説く方法について考えてみましょう。
 最初に男性のケースについて考えます。
 「余生」ということばがあります。「余生を送る」とか「余生を幸せに過ごす」というように使います。
 「余生 …

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●3人に1人が25万円必要

 老後の備えが必要であることを裏付けるデータを使ったニードの喚起について述べてきました。今回から老後の生活のためにどの程度の資金が必要であるかについて考えてみることにします。
 平成3年における生命保険文化センターの調査によると、夫婦2人の老後の最低生活費は月23万2000円になっています。
 これは「夫婦2人が老後を暮らすうえで日常生活費として、月々最低いくらぐらい必要とお考 …

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●付き合い費がかさむ高齢世帯

 前回、65歳世帯の消費支出が月平均29万円もかかることを指摘しました。なぜこんなにかかるのか、不思議に思われる人も多いと思いますが、その原因のひとつに人づきあいの経費があります。年をとると人づきあいの経費が非常にかさむものなのです。
 第1に、友人・親戚などの入院や死亡に対するお見舞いや香典があります。
 年をとってくれば当然のことながら、入院したり、亡くなる人も多 …

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●家族による介護は実現困難

 お客に老後のニードを説く方法として、老後の生活のためどの程度の資金が必要であるかについて考えています。今回は「介護」の問題について考えましょう。
 「長寿社会における男女別の意識の傾向に関する調査」(平成元年)という総務庁の調査報告書があります。この調査によると、老後の生活に「不安を感じる」という人は79・9%に違しており、5人中、実に4人が老後を心配していることになります …

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●急増する老人の医療費

 老後のニードを喚起するために「老後はお金がかかる」という事実を統計数字で実証してきましたが、最後に老人医療費の数字をあげておきます。
 65歳以上の年齢層が全人口に占める割合は12・1%です。しかし、平成2年の老人医療費は約5兆9000億円、これは国民医療費の28・8%にあたるのです。老人の医療費が群を抜いて高いことがわかります。
 厚生省の調べによると、老人医療費は平成 …

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●賃貸住宅で赤字に転落

 平成6年3月21日付の朝日新聞の家庭欄に『シングル女性に老後の住宅不安』という記事が出ていました。ここまで12回にわたって老後のニードの喚起について説明してきましたが、今回からニードの喚起のまとめをする予定でした。しかし、せっかく格好の記事が出たので、この問題を取り上げることにします。
 この記事は生涯居住環境研究会(代表・児玉桂子日本社会事業大学教授)が行ったシミュレーシ …

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●老後のニード話法を構築する

 前回まで老後のニードの喚起を訴えるのに役立つ客観的データをご紹介してきました。
 これらのデータをうまく組み合わせると、いろいろな話法を構築することができます。復習をかねてサンプルを示しておきます。127回でご紹介した話法を軸として使います。
 平均寿命、すなわち零歳時の平均余命の男女平均を80歳としましょう。仮に仕事に就く平均年齢を20歳とした場合、50歳を中心として前 …

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●ニードの喚起の技術の変化

 「ニードの喚起の技術」について人生の3つの危険の側面から解説してきました。
 1、早死にする危険
 2、大病になる危険
 3、長生きする危険
 かつてはニードの喚起というと第1の「早死にする危険」を強調することとイコールでしたが、最近は保険種類や特約が多様化してニードの喚起も内容が大きく変化してきています。
 とくに「長生きする危険」に対応する商品(個人年金など …

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●リビングニーズの反響

 『余命保険、予想を超す反響「6ヵ月以内」の診断で生前支給!』
 平成6年4月7日付の朝日新聞の夕刊にこんな記事が掲載されました。「余命保険」というのは、「リビングニーズ」という名前で知られる特約付きの生命保険のことで、余命6ヵ月と医師から診断されたら死亡保険金の一定割合を支払うという内容の保険です。
 この余命保険は米国生まれで、日本では一昨年にプルデンシャル生命が発売したの …

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●生保商品には「設計」が不可欠

 前回まで「ニードの喚起の技術」について考えてきましたが、今回からニードの喚起の技術と表裏一体の関係にある「商品説明の技術」について研究することにします。
 生命保険商品は、他の業界の商品と際立った違いがあると思います。一般的に商品には名前がついており、商品名はその商品の機能というか特色を表わしているのが普通です。ある大手メーカーの商品に「静御前」という冷蔵車があります。顧客 …

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●4つのポイントでチェック

 セールスマンにとって商品説明はセールスにおける一番重要な技術です。特に生保セールスの場合、生命保険は無形の商品ですから、セールスマンの説明にすべてがかかっていることになります。
 ところがセールスマン自身は、自分が商品をどのように説明できるのかという自分の技能レペルを十分に把握していない人が多いようです。単にパソコンで設計書を作成して、たいした準備もしないで設計書の数字に基 …

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●商品説明を事前に話法化する

 前回、商品説明はその場の場当たり的にやるのではなく、あらかじめ話を準備しておくべきであると強調しました。米国の生保業界では、このあらかじめ準備された話のことを「キャンド・トーク」といっています。
 「キャンド・トーク」を文字通りに訳せば「缶詰された話法」ということになります。缶詰にはどれも同じものがパックされていますから、どのお客に対しても同じ内容を話す話法のことを「キャン …

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●商品説明の状況は大きく変化

 生命保険は他社と差別化を図ることが困難な商品です。しかも商品の性格上商品設計書のかたちでお客に商品を提示せざるを得ないので、商品説明はどのセールスマンがやっても似たり寄ったりのスタイルになリ勝ちです。
 そこで、他のセールスマンと差別化を図る必要が生じます。その第1の方法として、商品設計書の説明を単なる数字の説明に終始させないで、数字の根拠などを盛り込んだひとつの話法として …

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●セールスマン抜きの加入決定

 生保セールスのプロセスにおいて、商品説明はどのようなポジションを占めるでしょうか。
 普通の有形商品の場合、商品説明の段階はそのままセールスの中心部分になります。すなわち、商品説明イコールセールスというわけです。
 これに対して生保セールスの場合、ニードの喚起によって指摘した問題の解決策として商品が生保加入プランのかたちで提示され、説明が行われることになります。したがって …

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●法人契約なみの提案書が必要

 かつて商品設計書はセールスマンが顧客を最終説得をするときの資料でした。つまり、セールスマンが顧客を説得してその場で申込書に印を押させることを前提として使う資料だったのです。
 しかし、最近では、商品設計書にいろいろな工夫をこらす傾向が出てきています。それは前回も述べたように、契約の加入決定をセールスマンのいる場では下さず、家族で相談して決める傾向が強くなってきたことが背景に …

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●商品設計書に書き込みをする

 パソコンで作成した設計書をそのままで顧客のところに持って行くのではなく、設計書表紙をはじめ、設計書説明シートなどをつけるアイデアについてご紹介してきました。
 これは要するに、設計書に付加価値をつけて顧客のニードに合致した生命保険プランの提案を意味しています.
 設計書に付加価値をつけるといえば、もうひとつよい方法があります。それは設計書に手書きでさまざまな書き込みをして提案 …

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●「商品説明」の2つの側面

には2つの側面があります。
 第1は、ニードの解決策としての生命保険プランの提示という側面です。「ニードの喚起」の段階でお客のニードを喚起して、その解決の手段として生命保険プランを提示するわけです。
 第2は、「しめくくリ」の手段としての側面です。
 生命保険プランを提示する以上、お客に最終決断を求めるのは当然のことです。「商品説明」イコール「しめくくり」でもあるのです。ここ …

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●「3」の思考法を活用する

 商品説明において「3」の発想を活用するため、現代人間科学研究所長飛岡健氏の考え方(飛岡健著、『3の思考法』ごま書房刊)を紹介することにします。
 「3の思考法」には3つの柱があります。
 第1の柱は「3つに分ける」です。データをできるだけたくさん収集し、それを大きく3つに分けるということで、英語でいうとスリー(three)この発想法です。
 第2の柱は「3つを合 …

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●3分法を修得して説得力増加

 要点を3つにまとめるThreeの発想法は、慣れるとものごとの本質をズバリということができるようになります
 有名な三分法の例として、フランス人とイギリス人とスペイン人とはどこが違うかに対する次の答えがあります。
 ・考えたあとで走るフランス人
 ・走りながら考えるイギリス人
 ・走った後で考えるスペイン人
 これは、「走る」と「考える」を組み合わせて人間の行動様式を …

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●3倍保障を訴える-三角柱話法

 名刺でデモンストレーション
 threeの発想法に続いて、3つの重要なものをいろいろ組み合わせて一体とするTrioの発想法を、商品説明に応用する方法について考えてみます。
 昔の話ですが、定期付き養老保険が世に出る前に、3倍保障保険という商品が開発されたことかあります。この3倍保障を訴えるために、いろいろ奇抜なアイデアが生まれました。
 典型的な例を紹介しましょう。名刺型の …

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●三重の排障装置で車輪をガード

 3つの要素をあわせて、強力にガードするというイメージを訴える話法があります。本当のところこの話法は、新幹線がはじめてスタートしたときに私がつくった古色蒼然たる話法ですが、今でも十分使えると思います。
 新幹線は最高時速が200キロを超えるスピードを出すことから、線路の障害物をパーフェクトに排除する特殊な装置、排障装置をつけています。その目的は車輪を守ることにあります。 …

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●Thirdの発想法とは何か

 商品説明において「3」の思考法を使うという観点でいろいろ考えてきました。今回は、「商品説明」の最後として、「3」の思考法の三つ目にあたるThirdの発想法について考えましょう。
 商品説明においては、要点を三つにまとめるThreeの発想法、3つを合わせるTrioの発想法を駆使して、あわせて三段論法を展開すれば効果的な商品説明ができることを説明してきました。
 Thirdの発想 …

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●「しめくくり」の5原則

 今回から、セールスの最後の段階「しめくくリ」における「しめくくりの技術」について考えることにします。
 「しめくくりの技術」の目的は、いうまでもなく契約の締結にあります。そういう意味でしめくくりの技術は、セールスの技術そのものであるといえます。
 最初に、「しめくくリ」の5文字で覚える一般的なしめくくりの原則について考えます。
 最初の「し」は、「信念をもて」というこ …

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●生保業界における竹内理論

 元大同生命保険の役員をされていた竹内芳夫氏には、多くのセールスの著作があります。なかでも原点的名著といわれるものが、『セールスの科学』(ダイヤモンド社刊)という本です。この本の奥付けを見ると、初版の発行は昭和34年9月28日となっています。
 昭和34年以前の生保業界におけるセールスのテキストといえば、ほとんどが米国の著者の翻訳本か、日本人の手になる本でも、当時の米国のリア …

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●竹内流しめくくりの解釈

 竹内芳夫氏が郵政省出身の吉岩松男氏と共同で執筆された著作に『セールスの技術』
 (竹内芳夫編/河出書房刊)という本があります。当時は郵政省の簡易保険のセールス技術が民間生保よりも進んでいて、民間生保としては郵政省のノウハウをいろいろと研究したものです。吉岩氏はそういう郵政省のセールス技術の指導者として大変有名な方です。
 さて、この本の中で竹内氏は「しめくくリ」について新しい …

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●購買とは衝動買いである

 今回は竹内芳夫氏のもうひとつのしめくくりの解釈をご紹介します。
 実は、前回ご紹介した「セールスの技術」(竹内芳夫著・河出書房)という本の中に、「デモンストレーションはこうして」という章があり、そこでしめくくりについての説明があるのです。図をごらんください。
 図(※割愛しています)のグラフは、縦組にお客の気持ちの高まりをとり、横軸にセールスマンの働きかけをとって買い気の …

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●しめくくりは自在に効果的に

 セールスマンにとってしめくくりの段階は、お客にとっては加入の決断を下す段階であるわけで、セールスマンもお客も一種独特の精神状態になっているものです。
 こういう状況では、通常ではやや突飛な行動や子供だましのことでも、また、オーバーな表現や芝居がかったセリフ、キザな言葉を使っても、あまり気にならないものなのです。
 セールスマンはこのことを頭に置いて、しめくくりでは思い切っ …

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●三角形を4つに分割

 前回、「ニードの喚起」の反復の話法「生命保険は生活をつなぐかけ橋である」をご紹介しましたが、今回はこれに似た、もうひとつのとっておきの話法をご紹介します。
 「幸せな生活」と「どん底の生活」を対比させて
 題して「人生は急な坂道です」という話法です。白い紙を出してお客の前に置きます。ペンで三角形を描きます。そして、三角形の上のほうに少し大きく「人生は急な坂道です」と書きます。 …

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●お客に軽いショックを与える

 「ニードの喚起」の反復の話法をご紹介していますが、しめくくりの段階では数字を使った理詰めの説得はあまり効果がないものです。そこで、お客に対して軽いショックを与えるようにします。ここまでにご紹介した「生命保険は生活をつなぐかけ橋である」にしても「人生は急な坂道です」にしてもお客にショックを与えています。前者はいきなリマッチ棒を折ることによって、後者は下向きの矢印を描き、家を …

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●感情に訴える効果を検証する

 前回までで「ニードの喚起」の反復の話法を終了して、今回から感情面に直接訴える話法をご紹介します。
 こんな話があリます。
 二流大学を優秀な成績で卒業して、大企業に就職した青年がいた。まじめな青年だが、女性に縁がない。見かねて先輩が彼に見合いをさせたそうである。首尾はというと、彼のほうはOKなのだが彼女のほうは断ってきた。
 理由を聞くとこうである。
 『あれから喫 …

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●変化する老人の顔を見せて

 個人年金保険を勧めているのだが、あと一歩で決まらないとき図(※割愛しています)のような人の顔を見せます。そしてこう言います。
 『この絵をごらんください。何の変哲もない老人の顔です。それもあまリ機嫌のよい顔ではありませんね。生活苦のために刻み込まれたしわの奥に、悲しそうな目が何かを訴えようとしています。年をとってからこんな顔はしたくないものですが、日本ではこういう …

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●温度の変化と時間の経過

 ニードの喚起も十分やって、商品説明にも納得している、それでもお客の決断がつかないことはよくあることです。とくに困るのは、お客が少し先のばしすることです。たとえば「もう少し考えさせてくれ」とか「来年入るよ」とか「今年のボーナスのときまで待ってくれ」とかいうときです。
 はっきりいって、「趣旨はわかった、加入しよう、しかしもう少し待ってくれ」は、結局は加入しないということと同じ …

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●「ノー」は縁の切れ目

 この連載も遂に終わりに近づいてきました。今回からしめくくりの最後の話法、「最後にひと押しする話法」に入ります。
 セールスも最後の段階に入ると、セールスマンのちょっとした言動がお客の最終決断に影響してきます。そこでセールスマンとしてはどのような点に注意したらよいか考えてみましょう。
 一番大切なことは、最終段階に入ったら、お客にはできるだけ「ノー」と言わせないことです。 …

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●お金は鍵をつけると逃げない

 ある金銭登録機のセールスマンはセールスの最終段階でお客が決断できないでいると、やおら右手のこぶしをお客に突き出してこういいます。
 「ちょっとこのコインをひっぱっていただけませんか」
 よく見ると人指し指と中指のつけ根のところにコインの先端が見えます。指と指との開ですから最も力が入らない場所です。
 ですから、お客がこんなもの何だと思ってコインをひっぱって見ると …

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●「ニ者択一法」を駆使する

 締め括りの最後の段階に使うと効果のあるテクニックに「二者択一法」と「推定承諾法」というのがあります。
 「二者択一法」は、お客に採択してもらうプランを2つに絞り、そのどちらかを選択させる方法です。
 推定承諾法」とは、お客がまだ買うという決心をしていない時点で、セールスマンの方でお客が購入の決断をしたと仮定して話を進める方法をいいます。
 2つとも昔からよく知られるテクニッ …

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●B/Sであなたの責任と当社の責任

 昔からしめくくりの技術のひとつにベンジャミン・フランクリンの意思決定法というのが伝えられています。フランクリンが何かを決断するときにこの手法を使ったといわれています。
 白い紙の上にバランスシートの借方、貸方のように、十の宇を書きます。左の項目に『あなたの責任』と書き、左の項目に『当社の責任』と書きます。『当社の責任』の内容として、生命保険プランのへ主要内容をお客にいちいち …

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